FROM 辻 良岳
JRの電車より、、、
先週位から、蒸し暑いですね。。。
蒸し暑い中、さらに蒸し暑くなる満員電車での話。
僕は大阪駅で高槻行きの電車に乗り換えようと、群衆の流れに身を任せると、扉の側にある
持ち手の位置に立つことになり、読書を始めました。
発車間際に、キャリーケース(通称ガラガラ)をひいたオバサンが、急いで乗車してきました。
オバサンは、ずかずかと群衆をかき分け、僕の近くにあるスペースに陣取りました。
オバサンは片手はつり革を持ち、片手はキャリーケース。
電車が発車すると、ドンッ 僕の足に重量感のある何かがあたりました。
僕の足元を見てみると、さっきまでオバサンが持っていたキャリーケースが、
僕のふくらはぎに、もたれかかっていました。
(えッ?なんでもたれかかってんの?)
オバサンを見ると、つり革に片手をかけながら、携帯をさわっています。
(俺のふくらはぎは、荷物持ちか?!)
オバサンは、僕のほうには見向きもせず、携帯をさわりつづけています。
(ケース蹴り返したろか?!)
なんか、当然のごとく振る舞うその姿に、ムカムカしてきました。
蹴り返して、無駄な争いになっても、時間の無駄と自分に言い聞かせながら、
ムカムカ時間を、過ごしていました。
しばらくすると、新大阪に到着し10人ほど下車し、僕の前にもスペースがうまれました。
(このまま、荷物持ちさせられてたまるか!)
このままムカムカするのも嫌なので、僕は、空いたスペースへ移動することに
ドンッ 当然ですが、僕にもたれかかっていたキャリーケースは、電車の壁に当たりました。
僕は、これでおばさんも、こちらに迷惑をかけていたことに気付くだろうと、思っていたのですが、
しかし、オバサンは鼻息を荒げると、「もう!」と言い、僕をにらみつけて、僕がいた場所に移動したのです。
(え?俺か?悪いのは・・・?)
僕は予想外のことにあっけにとられ、言い返すことも出来ず、突っ立ってしまいました。
おそらく、はじめからオバサンは、僕の位置を狙っていて、
僕がすんなりと場所を譲ってくれて、難なくその場所に陣取る算段だったのでしょう。
しかし、すぐに譲らなかった僕に、オバサンはムカムカし、さらにカバンが壁にぶつかったので、
興奮状態になったのでしょう。
互いに、イライラした無駄な時間を過ごしてしまっていたのです。
僕は、はじめから譲ってあげれば1秒足らずでことは済んだでしょうし、
オバサンは、低姿勢に一言、こちらにお願いすれば、マイナスの感情に支配されることはなかったでしょう。
ビジネスだったら、互いの主張を曲げることなく、平行線をたどればそのまま何も産み出すことなく、
無駄な時間を浪費しただけで終わってしまい、損出となります。
環境・他人等の自分が直接的にコントロールできないことを、自分の都合の良いほうに
変化するように望み待つことは、無駄な結果になり、さらに不都合な状況に陥ってしまいます。
手ぬぐい制作においても、送られてきたデザインが細かすぎて、本染めでは再現出来ないことを伝えても、
「このままの細さで、再現して下さい。」と、ひかない人がいます。
僕らも、出来るものを出来ないと言っているのではないので、プリントに変更をおススメしますが、それでもひかない人もいます。
確かに、技術は進化していきますが、1日で進化するものではなく、再現出来ないものを、
その場で「出来る」と言われるまで待っても、結果は同じです。むしろ時間が経過して、納期が間に合わなくなります。
やり方を変えるか、商品自体を変えてしまうとかが必要になります。
自分が影響できることを選択することのほうが、よい結果を生み出します。
このおばさんにイライラさせられた僕のように、外的要因が変わることを祈っていても仕方ないです。
自分が影響出来ることを、考え行動する。大切ですよね。
手ぬぐい神野 辻