はじめまして。
神野織物株式会社にてデザイナーを務めさせていただいている伊藤と申します。先輩社員の方々に手ぬぐいやタオルについての研修を受けつつ、ブログの記事にまとめあげ発信していくコーナーです。
第一回目は染めについて。
本染めにも様々な種類がありますが、なかでも注染(ちゅうせん)と手捺染(てなっせん)が有名なようです。今回は当社で行われている注染についてご紹介していきます。
ひとくちに注染といっても、これまた多くの技法があり、当社ではおもに、地染め・柄染め・クレア抜染の三つがメインとなっているとのこと。
目次
「地染め」
どうやっているのかというと、防染糊を使って、染まりたくない所(白抜きの柄部分)をカバーして、染料を注いでいきます。防染糊をのせる際に、版を使うそうです。
「柄染め」
柄染めは基本的に白地に、”柄のみ”を染めていく手法です。地染めでは、柄に染料が入らないようにしていたのに対し、柄染めでは柄以外の部分(背景といった方が良いかもしれません)が染まらないよう、防染糊でカバーします。
「クレア染め」
クレア染めには「クレア染め+注染」「クレア抜染」「クレア抜染+注染」の3種類があるとのこと
※「クレア染め」とは、生地のみを染めることです。
一、「クレア染め+注染」・・・染めた生地に対して、注染により柄を入れる技法のこと。
一、「クレア抜染」・・・字のごとく染めた生地から色を抜いて柄を出す技法のこと。
生地を脱色剤を用いて色を抜きます。抜くとはいえ、一度染まったものを抜いていくので完全に白くなることはありません。赤色はベージュ、紺はグレー、黒は黄土色といった色になっていくことが多いです。薄い色であれば比較的、白に近づきますが、完璧ではありません。
一、「クレア抜染+注染」・・・クレア抜染により、色を抜いた部分に対して注染により色を加える技法のこと。
今回の研修で注染ひとつとっても様々な技法があり、特徴があること、またここでは説明しきれていませんが手捺染でもさらに技法が分かれており、その多彩さに非常に驚きました。当社では、お客様から頂いたデザイン案を最大限に活かせる技法を、提案しております。お気軽に下記よりご相談ください。
1/31(追記)
今回の記事におきまして、「地染め」「クレア染め」の欄で誤った記載がございました。以下の通り訂正し、お詫び申し上げます。
「地染め」
柄を白や他の色で残したまま→柄を白でのこしたまま
「クレア染め」
「クレア抜染」→「クレア染め」に訂正。またクレア染めの種類を新たに追記いたしました。