剣道で重要なものの一つに面手ぬぐいがあります。
多くの剣道の道場や部活では、士気を高めるたり、チームの団結を強めるために、心に留めておきたい熟語や師匠の言葉などをあしらった手ぬぐいを巻いて日々の稽古や試合に挑みます。
そういった言葉には、剣士としての重要な心構えや信念が記されていることが多いです。
今回は、そんな多くの言葉の意味を解説し、新しく手ぬぐいを購入されたり作成されたりする方の参考にしていただければと思います。
是極一刀
是極とは、“至極”つまり極限、極致に到達していることであり、一刀は刀のことではなく、“機を見ること”すなわち好都合な状況や時期をすばやくつかむという意味です。
転じて「敵の動きを見切ることが極意である」という意味です。
疾風迅雷
速い風と激しい雷の意から転じて、素早く激しい様を表す四字熟語です。
百錬自得
錬ること百にして自ずから得るという言葉から来ており、技や技術は何百回何千回と繰り返していくことで、ようやく会得できるという意味です。
百花斉放
多様な花々が一斉に咲くことを意味し、転じて学問や芸術などが自由で活発に行われる様を表しています。
無双
二つとなく、並ぶものがないほど優れていることです。
英俊豪傑
多くの才能や能力を持つ秀でた人物のことです。
守破離
元々は、千利休の教えだったものが広まり、現在では武芸や仕事などに使われる言葉です。修練の過程で意識すべき事柄を表しています。
「守」は、形や先生の指導を忠実に守ること。
「破」は、修練を続けていったのち、他の流派ややり方を取り入れ自身に合ったより良いやり方を模索していくこと。
「離」は、既存の形から離れ、独自の道を切り開くことを表します。
無心
心ここに在らずという意味ではなく、拘りや執着から離れ心が自由な状態のことを指します。
平常心
精神が安定し動じることがなく、冷静な状態を指します。
明鏡止水
明鏡とは、一点の汚れや曇りのない綺麗な鏡の事で、止水とは静かで澄みきった水を表します。転じて、邪心を持たず、澄んで冷静な心の状態を指します。
文武両道
学芸と武芸の両道のこと、もしくはその両道とも秀でていることを指します。
竜驤虎視
竜が空に向かって躍り上がり、虎は獲物を睨みつけることから転じて、活気が溢れ、勢いがある様を世に示して威圧することを言います。
いかがでしたでしょうか。
このように、剣道の面手ぬぐいに適した熟語は多くあり、剣道家の皆様も言葉を力に日々の稽古や試合を行っています。
神野織物では、こういった既製品の他にオリジナルの剣道用面手ぬぐいの作成も承っております。
先生の書かれた手書きの書を、手ぬぐいに染めることができます。
寒稽古や試合の記念品にすることもできますので、ぜひお問い合わせください。